息子が2歳の時にことばの遅れを気にしていた私は、脳波の聴力検査をしました。
高音、低音の「ピー」という音に脳が反応しているかで聴力を検査するものであったのですが、特に問題はありませんでした。
中には、ある特定の音の高さが聞こえない難聴もあると伺いました。
生活の中で息子の耳が聞こえていないのではと感じた事はなかったのですが、娘を出産した時期に数カ月間、息子が急に聴覚過敏になった事がありました。
トースターの「チン」という音やウォーターオーブン機能のついた電子レンジの「ウイーン」という音に異常に反応しパニックを起こすようになったのです。
産後であった私は毎回のパニックにうんざりするようになっていきました。
あまりにも異常に音に反応をするので、トースターを別の部屋に置き、別の部屋でパンを焼いたりしていました。
今となって考えてみると、彼の脳はとても不安定な状態にあったのだと思います。
初めて見る赤ちゃんを前にどうしてよいのか分からない不安な気持ちやそれをことばに出来ないストレスがあったのだと思います。
私自身も彼のことばの遅れや二人育児の生活に不安があり、気持ちの面で過敏になっていました。
この時私は、彼がどの音の物に反応をするのかを観察し、彼が嫌がらない音のトースターと、静かな音の電子レンジに買い替えた事を今でもよく覚えています。